1993年(平成5年)創業

かわはら創業時の写真

小さな頃からうどんが大好きで自分でも美味しいうどんが作りたいと22歳から8年間、老舗「讃岐うどん なか浦」にて修行。

知人の紹介もあり真備町で独立を決意。

周囲の皆様のご協力もあり1993年12月真備町有井にて「讃岐うどん かわはら」を創業。

たくさんのお客様に愛されるお店になれるようにと26年間毎日一生懸命にうどん作りに励んできました。

2018年(平成30年)真備町が西日本豪雨で被災

平成30年7月7日、平成最悪と言われた西日本豪雨にて被災。

3.5メートルの高さまで水に浸かり、26年間多くのお客様との思い出の詰まったお店や調理器具、子供たちとの思い出もすべてを失いました。

讃岐うどんかわはら 西日本豪雨被災時の店内の様子

避難中に営業再開を決意し、2018年10月に営業再開

すべての物を失い、もうこのまま店を辞めて実家に帰ろうか…

そんな話を毎日繰り返していました。

しかし、避難場所を提供していただいたのは次男の勤める会社。

避難者の方や従業員さんは、当店のお客様ばかり。

みなさんから「店やるんじゃろ??早く食べたいから頑張ってよ!!」と皆さんが声をかけてくれました。

その時「こんなことで諦めてたらダメ。一日でも早く再開する。少しでも地元に光を灯したい。」と再会を決意。

まだ水も引かない状態でしたが、建築会社さんと機材屋さんに連絡。

再開の決意を伝え再開に向け準備を開始しました。

店内の確認ができたのは7月9日被災から3日後。

中に入るとむせ返るほどの臭いと足の踏み場もないほどに散らかった機材や家具。

言葉を失いました。

それでも多くの関係者の方や、友達など約20人の方に片づけを手伝っていただき、3日間ほどですべての機材の運び出しと店内の解体を終えることができました。

その後はお客様や友人、知人の自宅の片づけを手伝いながら、店の再開と自宅の復旧を同時に進めるため、銀行や建築会社、厨房機器メーカーとの打ち合わせ。

休む暇もなく大変でしたが、「真っ暗な真備町に明かりを灯したい」、「また真備に帰りたいと思う人たちの後押しを少しでもしたい」という思いから、被災から3ヶ月後の2018年10月7日に真備の地でお店を再開することができました。

讃岐うどんかわはら2018年のリニューアルオープン時の外観

再オープンしたものの、災害復旧工事のため店舗前の主要道路が2年間通行止めになることが決定しました。

お客様の来店がしにくくなることから、現在の店舗に移転をしました。

2021年(令和3年)5月移転オープン

店内は皆様にホッとしてもらえるように木材をふんだんに使い、温かみのあるデザインにしました。

また座敷16席から26席に増し、少しでもお子様連れのお客様が利用していただきやすいように設計しました。

小さなお客様からおじいちゃん、おばあちゃんまで沢山の方に安心してご来店していただけるようなお店になっています。

今日も明日も明後日も「美味しいうどんと明るい接客でお客さんに笑顔を、そして真備を元気に」できるように心を込めてうどんを作ります。

かわはらのうどん作り

かわはらでは毎日手打ちの麺を提供しています。

うどんに必要な水分や塩加減はその日の気温・湿度によってもかわります。

その日の気温と湿度で、水加減や塩加減を決めるのも職人の技術です。

当店の麺の特徴はもちもちとした弾力のある太麺

この弾力を生み出しているのが小麦に含まれるグルテンです。

そのグルテンを最大限引き出すため小麦粉と塩水で練り合わせることで、弾力あるコシの強いうどんになります。

そのために必要なのが生地の「足踏み」。

体重をかけて生地を何度も踏み生地を鍛えることで強い弾力とコシがうまれます。

その後グルテン出るのを待つため熟成させます。

生地が熟成され柔らかくなってきた段階で生地を丸める作業でまた生地を鍛えます。

丸めた生地を足で踏み鍛え、また熟成させます。

生地をしっかりと熟成させ鍛えることを繰り返すことで小麦がもつ旨味が引き出され、おいしいうどんになるのです。

その後、足で踏み荒伸ばしした後手作業にて生地を均一の太さになるように伸ばし、機械でうどんを切り、大きな窯で湯がいていきます。

大切に大切に手間暇を掛け、「美味しいうどんと明るい接客でお客さんに笑顔をそして真備を元気に」、その心を込めて作ったうどんをぜひご賞味ください。